CH 84 / 86第11章 運用と展望

用語集

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10秒でいうと

本ガイドに出てくる言葉の一覧です。頭から読む必要はありません。
分からない言葉に出会ったときに戻ってくるページです。同じ英語に複数の訳し方がある言葉は、本ガイドでどれを使うかも書いてあります。

本ガイドに出てくる言葉を、意味と使い分けの観点からまとめています。読み物として頭から読む必要はありません。分からない言葉が出てきたときに戻ってくるページです。

同じ英語に複数の訳し方がある言葉は、本ガイドでどれを使うかも書いてあります。他の記事や公式ドキュメントで違う書き方を見かけたときに、同じものだと分かるようにするためです。

基礎の用語#

大規模言語モデル(LLM)
大量の文章から言葉のつながりを学んだプログラム。次に来る言葉を確率で選び続けることで文章を作ります。Claudeもこれにあたります。

モデル
大規模言語モデルの個体のこと。同じClaudeでも、速さや思考の深さが違う複数のモデルがあります。

トークン
モデルが文章を扱うときの最小単位。単語より細かく、文字より大きいことが多い区切りです。日本語は英語より多くのトークンを使います。料金も利用の上限も、この単位で数えます。

コンテキストウィンドウ
一度のやりとりでモデルが同時に見ていられる範囲。作業机の広さにあたります。会話が長くなると、古いやりとりから机の外に出ていきます。

プロンプト
モデルへの指示や質問のこと。単なる命令文ではなく、前提・例・出力の形を含めた「渡す情報のまとまり」を指します。

学習データ
モデルを作るときに読ませた文章のこと。ある時点までの情報しか含まれないため、それ以降のできごとはWeb検索などで別に渡す必要があります。

ハルシネーション
実在しないことを、もっともらしい文章で答えてしまう現象。「知らない」と答えるより「それらしい答え」を作るほうが、仕組み上ありがちなために起きます。存在しない条文や判例が代表例です。

チャットの用語#

プロジェクト
資料や指示をまとめて置いておき、その中で会話を続ける機能。毎回同じ説明をしなくて済みます。

アーティファクト
会話の中で作った文書やコード、図を、本文とは別の領域に出す機能。その場で編集や共有ができます。

メモリ
会話をまたいで覚えておいてほしいことを保存しておく機能。

スタイル
返事の文体や書き方をあらかじめ指定しておく設定。

エージェントの用語#

エージェント
指示を受けて、計画を立て、道具を使って作業を進め、結果を自分で確かめる仕組み。1回のやりとりで答えを返す使い方と対になる考え方です。

ツール
モデルが使える道具。ファイルを読む、書く、コマンドを実行する、Webを検索する、といった動作を指します。

サブエージェント
作業の一部を切り出して任せる、別のエージェント。任せた側の会話の内容は引き継がれないため、机を分けて使うのに似ています。

圧縮
会話が長くなったときに、それまでのやりとりを要約して短くすること。英語ではcompaction。机の上を片付けて場所を空ける操作にあたります。

プロンプトインジェクション
読み込ませた文書やWebページの中に指示文を仕込み、モデルを意図しない動きに誘導する攻撃。

サンドボックス
作業できる範囲をあらかじめ区切っておく仕組み。区切りの外には手が届きません。

Claude Codeの用語#

セッション
Claude Codeを起動してから終えるまでの、ひと続きの作業。

CLAUDE.md
プロジェクトの決めごとを書いておくファイル。毎回口頭で説明する代わりに、ここに書いたことが前提として扱われます。

スキル
繰り返す作業を手順としてまとめ、必要なときに呼び出せるようにした部品。

フック
特定のタイミングで自動的に実行される処理。

プラグイン
スキルやフックなどをまとめて配布・再利用できるようにした単位。

チェックポイント
作業の途中に戻れるようにする記録。

スラッシュコマンド
/ で始まる短い命令。

権限モード
どこまでを確認なしで実行してよいかの設定。

MCPとAPIの用語#

MCP(Model Context Protocol)
モデルと外部のツールやデータをつなぐための共通の決まりごと。接続先ごとに専用のつなぎ方を作らずに済みます。

MCPサーバー
MCPの決まりに従って、特定のツールやデータを外部に提供するプログラム。

API
プログラムからClaudeを呼び出すための入り口。月額のプランとは別の課金体系で動きます。

APIキー
APIを使うときの本人確認用の文字列。パスワードと同じ扱いで管理します。

ツール使用
モデルに道具を渡し、必要に応じて呼び出させる仕組み。

構造化出力
決めた形式(表やJSONなど)で答えを返させる仕組み。

拡張思考
答える前に考える時間を長く取らせる設定。

プロンプトキャッシュ
毎回同じ前置きを送るときに、それを使い回して費用と時間を減らす仕組み。

レート制限
一定時間内に呼び出せる回数や量の上限。

Agent SDK
自分のエージェントを作るための開発キット。

混同しやすい言葉#

同じ英語でも、一般的な意味で言うときとClaudeの機能を指すときで、本ガイドは書き分けています。

英語一般的な意味として言うときClaudeの機能を指すとき
memory記憶 — 何を覚えているかという話メモリ — 保存しておく機能
artifact成果物 — 作ったもの全般アーティファクト — 別領域に出す機能
project案件・仕事プロジェクト — 資料を置く機能
skill技能・得意なことスキル — 呼び出せる部品

表記のゆれ#

本ガイドは左の表記で統一しています。右は他の資料でよく見かける書き方で、同じものを指します。

英語本ガイドの表記見かける別の表記
context windowコンテキストウィンドウ文脈窓、コンテクストウィンドウ
agentエージェント代理人
subagentサブエージェントサブ・エージェント、下位エージェント
compaction圧縮要約、コンパクション
hallucinationハルシネーション幻覚
promptプロンプト指示文
tool useツール使用ツール利用
extended thinking拡張思考思考モード
structured output構造化出力構造化された出力
prompt cachingプロンプトキャッシュプロンプトのキャッシング
rate limitレート制限流量制限
MCP serverMCPサーバーMCPサーバ
permission権限パーミッション
sandboxサンドボックス隔離環境
training data学習データ訓練データ

やってみよう:知らない用語を、知っている言葉で説明してもらう(3分)

プロンプト
「コンテキストウィンドウ」を、パソコンに詳しくない人にも分かるように 説明してください。身近なものに例えて、3文以内でお願いします。

期待される結果:たとえ話が1つだけ出てきて、3文以内に収まる。専門用語が新しく増えていない。

うまくいかないとき:説明の中に知らない言葉が新しく出てきたら、「その言葉も説明してください」と続けます。それを繰り返して、自分が分かる言葉に届くまで降りていくのが、用語を覚えるいちばん速い道です。

つまずきポイント#

カタカナが多くて覚えられないと感じたとき
全部を覚える必要はありません。最初に押さえるのはトークンとコンテキストウィンドウの2つだけです。この2つが、料金・上限・会話が長くなったときの挙動という、つまずきやすい場所すべてに関わっています。

公式ドキュメントと書き方が違うと感じたとき
英語の用語をカタカナにするとき、決まった正解はありません。本ガイドは「表記のゆれ」の表のとおりに統一しています。違う書き方を見かけても、同じものを指していると考えて差し支えありません。

まとめ#

  • 言葉は覚える順番があります。まずトークンとコンテキストウィンドウ
  • 同じ英語でも、一般的な意味とClaudeの機能名では書き分けています
  • 分からない言葉は、知っている言葉で説明し直してもらうのが速い

ここまで読んでくださった方へ#

本編はここで終わりです。全11章、84ページ。用語の意味から、仕事と暮らしの実践、そして安全に使い続けるところまでを通しました。

このガイドを通して繰り返してきたことは、結局2つでした。

確かめられる形に変換すること。事実は出典を開いて、計算はコードで、条文は原文を引用させて、件数は突き合わせる。読んで見抜こうとしない(No.80)。

判断は移らないこと。任せる範囲は広げられますが、何をしたいか、これでよいか、公開してよいかは人が持ちます(No.22)。

この2つさえ握っていれば、モデルが変わっても、機能が増えても、やることは変わりません。

付録として、全ページの「やってみよう」を用途別に再編したプロンプト集と、手元に置ける早見表を用意しています。

次に読む#

Claudeとは何か